そもそも88年の瀬戸大橋博覧会あたりから、金にモノをいわせて作られるイベントが多くなり、小さなまちのまつりなど見向きもされなくなっていた。
老人から子供まで楽しめる祭り、そんな祭りが作りたくて、「どんでんまつり」改め「第一回佐伯黒姫まつり」の企画がスタートした。
吉備の黒姫と仁徳天皇を題材に町の活性化を図る、という発想はそれ自体陳腐なものであったが、対象が古代日本であるため、今はやりの推理ゲームとして青年部員の意欲をかき立てた。
4月20日には「桃太郎まつり」に参加しPRにつとめた。
これにより、各方面からの反響も多く、新しい取り組みに不安だった部員も、「より良いものを創らねば」と心を新たにすることができた。
本番の5月3日朝は、標高400メートルの高台にある会場は霧で包まれ開催が危ぶまれたが、古代を表現するにはかえって雰囲気もよく、上々のスタートとなった。
メインの「黒姫物語」では、屋外ステージというハンディーにもかかわらず、観客がグイグイ引き込まれ舞台と一体になり、しばし放心状態となった。
観客から「もう一度見たい」の声がわき上がり、企画の成功を確信した。
婦人部も「黒姫雑炊」無料提供により応援してくれた。
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