今後の観光振興や地域振興の発展に努めることを目的に、吉備真備公のゆかりの地である鳥取県賀露神社を訪問し視察研修を実施した。賀露神社は矢掛町の出身である吉備真備公が唐より帰朝の際、暴雨の難に遭遇され、九州沖より鳥取賀露の津に漂着された出来事が縁となって、吉備真備公の没後、分霊と真筆が鎮祀され、吉備真備公がご祭神として祀られている神社である。
賀露神社では、住職より神社の由来や吉備真備公とのゆかりなど話を伺い、賀露神社の一大行事である春大祭「ホーエンヤ」(現在4月29日の隔年に開催)と呼ばれるみこし海上行列について説明を受けた。この祭は吉備真備公が賀露に上陸する際、住民がこぞって鳥ヶ島から吉備真備公を船で陸地に奉曳したことに由来しており、みこしの乗った台船の回りを、小舟の伝馬船がにぎやかに掛け声をかけながら回遊する祭りで、今でも吉備真備公は賀露住民に敬愛されていると感じた。また、同日に小学校4・5・6年の男子が扮する大名行列もあり、「ヒーヨイヤナァー、ヒーヨイヤナァー」と威勢のよい掛け声を発しながら、総勢30余名の行列が行われていて、吉備真備公だけでなく大名行列等でもゆかりがあるとわかり、大変有意義な視察研修が行えた。
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