旭町もご多分に漏れず過疎化・高齢化が急速に進んでいる。われわれ商工会を取り巻く環境は厳しいものがあります。消費者が減少しつづければ、商業は成り立って行かない。これから我が子供たちが、商工業を営んでいけるためには、何か新しいもの(商売の方法)が発見できないものかと講演会を実施した。
【講演会要旨】
中山間地域は、高齢化・過疎化が急速に進展し生活環境が悪化の一途をたどっている。すべて国民は「健康で文化的な最低限の生活の権利」を保障されているが、過疎地域を見る限り生活用品の供給は民間業者に任せきりになっている。商業は競争原理により成り立っているが、これは一定規模以上の人口がある地域が前提で、過疎地域では営利商業は成り立たない。しかし、そこに住民がいるかぎり生活用品は供給しなければならない。商業は生活機能の一つであってその機能がなくなることはそこに住むことができないということである。
中山間地域は都会と違って、山人が何役もこなすことによって地域社会が成りたっている。行政も縦割り行政から総合行政を行い、民間とタイアップした生活支援システムを構築しなければならない。ここで福祉の概念を商業に拡大する「福祉商業」の発想が求められる。このシステムで採算が合えば成立つが損益分岐点以下の場合は、その差額を行政が補填しなければならない。これが弱者救済という意味で福祉的な考えが導入される。
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