平成11年1月11日。この日、昭和41年の着工から33年の年月と四百数十億円を投入した、沿線地域住民の長年の夢であった鉄道井原線が開通しました。この鉄道は、岡山県西南部と広島県備後地域圏域の交通利便性の向上と地域振興を図るための社会基盤であり、特に沿線地域から岡山、倉敷、福山方面への通勤等での利用は、時間の短縮や定時制の確保など、大変便利になると期待されています。
当日は、午前8時から吉備真備駅の駅前広場で開業記念式典が厳かに挙行されました。関係者のテープカットと共に、商工会が用意した打ち上げ花火、くす玉割り、爆竹の響きの中、祝福の懸垂幕が下ろされました。その瞬間、保育園児によって空高く風船が放たれ、この世紀のイベントに、今日の日を待ちわびた人々から歓喜のどよめきが起きました。特別列車がホームに入ると、集まった人々の興奮は最高潮に達しました。拍手と歓声、そして開通を祝うまきび太鼓の鳴り響く中、あちらこちらで今日の日を記念に残そうと、カメラのシャッターがきられていました。各地区のコミュニティーが町内3駅で手作りのイベントを盛大に催す中、商工会も祝い酒、祝いもち、甘酒、焼き鳥、フライドポテト等のサービスを実施しました。婦人部も親会に協力し、イベントを盛り上げました。
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