岡山北商工会青年部は本年度、若手後継者等育成事業による取り組みで、中小・小規模事業者が抱える企業トラブルに対し、法律の専門家である弁護士による問題のスムーズな解決法や未然にリスクを回避するテクニックについて学び、また弁護士の有効な活用方法を知ることで、今後の事業活動に活かすことを目指した法律入門講座を２回シリーズで開催した。
第１回目の講座では、中小・小規模事業者にまつわる「債権回収」と「倒産」をテーマに実施した。講座では、具体的な債権回収の手続きや、その時効について学んだ。また、倒産処理制度の概要や法的整理と私的整理に関するメリット・デメリットについても詳しく学んだ。
第２回目の講座では、中小・小規模事業者が陥りやすいリスク問題と弁護士の活用法について学び、実際に中小・小規模企業の法務サポートを行っている講師が、最近増えている労働紛争、クレーム対策、契約書問題について、解りやすい事例等を交えながら、その対処法や未然にトラブルを防ぐ為に必要な経営者の姿勢について学ぶことが出来た。
また、中小・小規模事業者も日頃からしっかり弁護士を活用することで、必要な法知識を身に付け、法務コストを抑えることが可能となる点についても再認識する事が出来た。
中小・小規模事業者が、日頃から弁護士を活用するのは敷居の高いイメージが強く、企業トラブルが起こっても問題が肥大化するまで、なかなか早期の対処がなされていなかった。
今回の講座では、中小・小規模事業者に多い企業トラブルの実情を踏まえ、その防止策と解決方法についての捉え方や法的手段の活用について詳しく学ぶことが出来た。
特に、契約書の作成、債権回収の段階的な手段、労働紛争に対する対処法についての部分は、健全な企業経営を継続していく上で大変参考となる内容であった。
今回の講座では２０名の部員が参加受講したが、さらにより多くの部員が参加出来るテーマを選定し、部員個々の経営力向上に努めていきたい。
